笑顔相続の便り ~相続診断士事務所JSプランニング~

笑顔相続の便り 2026年6月号【特大号】

高齢者を狙う最新の特殊詐欺・悪質商法とリースバックの落とし穴
〜大切な財産と笑顔を守るために〜

皆さま、こんにちは。

 

相続診断士事務所JSプランニングの齋藤順介です。

 

梅雨の季節となりました。

蒸し暑い日が続いたかと思えば、朝晩は少し肌寒く感じる日もあります。

体調を崩しやすい時期ですので、水分補給や十分な睡眠を心掛けながら、どうぞご自愛ください。

 

さて、今月はいつもより少しボリュームを増やした「特大号」としてお届けいたします。

理由は一つです。

最近、ご高齢の方を狙った詐欺や悪質商法の相談が本当に増えているからです。

しかも近年の手口は非常に巧妙で、「自分は騙されない」と思っている方ほど危険です。

今回は、大切な財産と安心した暮らしを守るために、ぜひ知っていただきたい内容をお伝えします。

 

 

■急増する特殊詐欺と悪質商法

 

【警察官を名乗る詐欺】

最近特に増えているのが警察官を名乗る詐欺です。

ある日突然、こんな電話がかかってきます。

 

○○警察署の者です

あなた名義の口座が犯罪に利用されています

このままでは逮捕状が出る可能性があります

 

突然こんなことを言われたら誰でも驚きます。

特に真面目な方ほど、

 

「何か大変なことになった」

「迷惑をかけてしまった」

 

とパニックになります。

 

そして犯人は追い打ちをかけます。

 

今から確認のため預金残高を教えてください

資産保全のため指定口座へ移してください

誰にも話さないでください

 

冷静であれば不自然な話です。

しかし人は不安や恐怖を感じると正常な判断ができなくなります。

これが詐欺師の狙いなのです。

 

【還付金詐欺】

市役所や区役所職員を装う手口も依然として多く発生しています。

 

医療費の還付金があります

介護保険料の払い戻しがあります

手続き期限が今日までです

 

と言われると、

「せっかく戻るお金なら受け取らなければ」

と思ってしまいます。

しかし役所がATMで還付金手続きをすることはありません

この一言をぜひ覚えておいてください。

 

【健康食品の送り付け】

 

ある日突然、

 

以前注文いただいた健康食品を発送しました

 

と電話が入ります。

注文した覚えがないと言っても、

 

録音が残っています

キャンセル料が発生します」

 

と強い口調で迫られます。

面倒になって支払ってしまう方も少なくありません。

 

【悪質な訪問販売】

 

高齢者の優しさにつけ込む業者もいます。

 

近くで工事をしていたら屋根が傷んでいるのが見えました

このままだと雨漏りします

今なら特別価格です

 

不安を煽り、その場で契約を迫ります。

本当に困っている方を助けたい気持ちではありません。

契約させることが目的です。

 

優しい方ほど、

 

「せっかく来てくれたし」

「断るのも悪いし」

 

と考えてしまいます。

 

しかし大切な財産を守るためには、

断る勇気

相談する勇気

が必要なのです。

 

 

■【特集】リースバックの落とし穴

 

 

ここからは私が近年特に危機感を持っているテーマです。

それがリースバックです。

 

リースバックとは、

自宅を売却し、その後は家賃を支払いながら同じ家に住み続ける仕組みです。

仕組み自体が悪いわけではありません。

 

しかし問題は、この制度を悪用する業者が存在することです。

 

 

■まずは信用を得る

 

 

独居の高齢者宅へ何度も訪問します。

最初は営業ではありません。

世間話です。

 

「最近体調はいかがですか?」

「暑くなりましたね」

「何かお困りごとはありませんか?」

 

時には電球交換。

重い荷物運び。

病院への付き添い。

ゴミ出し。

親切に接します。

 

ご家族と疎遠な方であればあるほど、

「この人は本当に良い人だ」

と思うようになります。

 

そして数か月、時には数年かけて信頼関係を築きます。

 

 

■そしてリースバックを提案する

 

 

十分に信頼を得た頃、

こう話し始めます。

 

今の家に住み続けながら現金を手に入れる方法があります

老後資金の心配がなくなりますよ

相続対策にもなります

 

魅力的に聞こえます。

長年住んだ家から引っ越さなくていい。

まとまった現金も手に入る。

夢のような話です。

 

しかし本当にそうでしょうか。

 

 

■数年後に起こる現実

 

 

例えば2,000万円で自宅を売却したとします。

一見大金です。

 

ところが、

 

毎月の生活費

固定費

医療費

介護費用

そして家賃

 

が発生します。

 

さらに物価上昇が続けば生活費は増えます。

賃貸契約更新時には家賃が上がる可能性もあります。

 

気付けば数年で資金が減少。

そして80代後半、90代になった頃、

 

家賃が払えない

 

という状況に陥ることがあります。

自宅だったはずの家から退去。

 

高齢で新しい賃貸住宅も借りにくい。

最終的には生活保護。

住み慣れた我が家を失う。

 

これほど辛いことはありません。

 

 

■私が安易なリースバックを勧めない理由

 

 

私は原則として、

安易なリースバックはほぼお勧めしていません。

 

もちろん例外はあります。

しかし例外的なケースです。

もし検討するのであれば、

必ず100歳までの収支シミュレーション

を行うべきです。

 

確認すべきポイントは、

 

・現在の生活費

・将来の物価上昇

・家賃の増額可能性

・医療費

・介護費用

・施設入居費用

・相続人への影響

 

です。

 

これらを考慮した上で、

100歳まで生活しても十分なお金が残るのか

ここまで確認して初めて検討できるのです。

 

 

■自宅を安く買い叩かれないために

 

 

最大の防衛策は、

自宅の価値を知ること

です。

 

知らないから騙されます。

知っていれば防げます。

 

 

■相場を知るための3つのステップ

 

 

【ステップ①】

固定資産税納税通知書を確認する

毎年4月〜6月頃に届く固定資産税納税通知書をご覧ください。

通知書の中に課税明細書という書類が同封されております。

 

その中に、

土地の固定資産税評価額

建物の固定資産税評価額

が記載されています。

 

もちろん市場価格とは異なりますが、

大まかな目安になります。

 

もしリースバック業者から提示された金額が、

固定資産税評価額より極端に低い場合は危険信号です。

その場で契約してはいけません。

 

【ステップ②】

信頼できる不動産会社へ査定依頼

 

複数社に査定を依頼することをお勧めします。

 

大切なのは、

無理な営業をしない会社

地域事情を理解している会社

です。

 

もちろん私どもJSプランニングでも無料査定を喜んでお受けしております。

 

売却前提でなくても構いません。

「今いくらくらいなの?」

というお気持ちだけでも大歓迎です。

 

【ステップ③】

不動産鑑定士へ依頼する

 

より正確な評価が必要な場合は不動産鑑定士による評価という方法があります。

裁判所や税務署でも活用される専門家です。

 

もし身近に鑑定士がいない場合は、私が信頼できる不動産鑑定士をご紹介いたします。

遠慮なくご相談ください。

 

 

■最後にお伝えしたいこと

 

お一人暮らしの方。

ご夫婦だけで暮らしている方。

皆さまは決して弱い存在ではありません。

 

長い人生を歩み、多くの経験を積み重ねてこられた大先輩です。

しかし詐欺師や悪質業者は、

 

人の優しさ

人の孤独

人の不安

 

につけ込みます。

 

だからこそ覚えていてください。

 

突然の電話。

突然の訪問。

突然のうまい話。

 

少しでも

おや?

何か変だな

と感じたら、

 

その場で決めない。

一人で抱え込まない。

まず誰かに相談する。

 

これが何より大切です。

 

ご家族でも。

ご友人でも。

地域包括支援センターでも。

 

そして、

 

「誰に相談したらいいか分からない」

 

そんな時は遠慮なく私にご連絡ください。

難しい相談でなくても構いません。

 

ちょっと聞いてよ

 

その一言から始まる相談がたくさんあります。

 

皆さまの大切な財産と笑顔を守るために。

これからも地域に根差した相続と終活の相談役として活動してまいります。

来月も毎月第3火曜日に「笑顔相続のたより」をお届けいたします。
どうぞお楽しみに。

 

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